ニュースレター

ニュースレター KabashimaLawJournal 2018年8月発行 Vol.17

不当要求への対処について(弁護士 松本圭史)

1 はじめに

私は学生時代、某公共放送のコールセンターでアルバイトをしておりました。その際、少なくとも一日一件はクレーム対応を強いられていました。その経験が、今の弁護士での業務に役立っています。この紙面をお読みの皆様も、少なからずクレーム対応に頭を悩ませた経験がおありなのではないでしょうか。

そこで今回は、我々弁護士が、不当要求・クレーム対応の相談についてどのように対応させていただいているかを紹介していきたいと思います。

2 対応の流れ

(1)事実の聞き取り

まず、事実関係の把握が重要です。正確な事実関係の把握ができないと、相手方が相談者に要求していることが、不当要求なのか、一応法的な根拠があるものであるのか、判断が付かず、誤ったアドバイスをしかねないからです。そのため相談時には事実関係の聴き取りに相当な時間を要します。

簡易的なもので結構ですので事実関係について時系列表などを作成してきていただければ、我々弁護士としては時間も短縮できますし大変ありがたく思います。

(2)助言

不当要求である、と判断した場合、対応の仕方について助言をさせていただくことになります。

相手方の要求が犯罪に当たる場合(脅迫罪や恐喝罪、強要罪等)や明らかに法的に認められないものであれば、基本的に「一切応じる必要はなく、明確に拒絶していくべき」というアドバイスをさせていただきます。ご説明した内容および弁護士に相談していることを相手方に伝えていただければ、即解決するケースもあります。

しかし、どうしても納得されず、不当な要求を続けてくることもあります。そのような場合には、対応を続けていただくことは通常業務に支障をきたすため、我々弁護士にご依頼いただき、相手方との対応窓口、いわば依頼者の盾として、相手方との対応を行っていくこととなります。もちろん、精神的負担などの理由から、相談後直ぐにご依頼をいただき、弁護士が交渉の窓口になることも多いです。

(3)受任通知

弁護士が依頼を受けた場合、まず代理人として書面を相手方に送ることとなりますが、このときの書面は証拠化のため配達証明付き内容証明郵便で出します。その内容と

して、相手方の主張には法的根拠がないため要求には応

じない旨や、今後の連絡は代理人である弁護士へ行い、依頼者には一切連絡しないようにお願いする旨は、必ず記載します。

書面を送付すると、相手方からその後の連絡が全く来なくなることもありますし、弁護士に電話で連絡をしてくることもあります。

希ではありますが、このような書面を送っても、電話で弁護士がいくら説明をしたり、不当要求を続けたり、依頼者への連絡を止めない相手方もいます。そのような場合には、裁判所への法的手続きとります。

(4)裁判対応

不当要求をされている事案について、裁判所で取り得る法的手段はいくつかありますが、たとえば、面会強要禁止や架電禁止を求める内容の仮処分手続、それを守らなかったときは金銭的制裁を与える間接強制、相手方が要求している権利には法的根拠がないことを裁判所に確認してもらう債務不存在確認の訴え、不当要求を受けることで被った精神的損害を損害賠償請求などの提起を裁判所に対して行っていくことになります。

3 おわりに

紙面の都合上簡単な紹介となりましたが、このように、不当要求への対応は、正確な事実関係の把握と法律に基づいた堂々とした対応が必要です。問題を長期化させることでの企業への負担は大きなものですし、不当要求やクレームに悩まされている方は、まずはお気軽にご相談ください。

業務委員会制度のご紹介

当事務所では、依頼者の皆様へのサービス向上のために、業務改善のための知識を出し合って企画等を行うべく、事務所内部で業務委員会制を採用しております。

今回は、各委員会の責任者から、簡単にご挨拶をさせていただきます。

交通事故委員会

弁護士の松﨑広太郎です。弊事務所は、長きにわたって、大手損害保険会社の顧問弁護士として、多くの交通事故事件の解決に関わってきました。年間の交通事故事件の解決実績は平均して100件を超えております。そのため、交通事故事件の業務効率化・適正解決に向けて知恵を出し合う業務委員会を設立しました。

今後は、保険会社側の事案だけでなく、顧問企業の皆様や、一般の市民の皆様の被害者としての交通事故事件の解決に向けても、これまで培ったノウハウを存分に発揮していきたいと思っておりますので、交通事故に関する事であれば、些細な事でもお気軽にご相談頂ければと思います。

また、交通事故に関する法的問題の多くは、労働災害に関する法的問題に通じるところがあります。ですので、労働災害に関する相談も当事務所は得意としておりますので、この点もご相談頂ければと思います。

 

企業法務委員会

弁護士の泊祐樹です。おかげさまで、当事務所と顧問契約を締結していただいております企業様の数が、100社を超えました。現在も、毎月のように新たな顧問契約を締結いただけている状況で、今年だけでも既に10社を超えております。
そのような中で、より顧問先企業の皆様にご満足いただけるよう、当委員会では、顧問契約の内容の改善や顧問先企業の方々からの相談への対応方法の改善、毎年恒例の当事務所主催で顧問先企業様をお招きして記念講演とパーティを執り行わせていただく「お客様感謝祭」(今年は11月16日に開催予定です!)等のイベントの企画等を担当させていただいております。
他にも、このニュースレターの編集を担当させていただいたり、事務所ホームページ活性化のための写真撮影や記事の作成・掲載などにも力を入れております。

 

相続委員会の竹田寛でございます。

相続委員会では、皆様の関心の高い相続・信託といった分野に特化することにより、お客様のニーズに沿った相続案件の解決を図るために設立された委員会です。

相続は必ず起こる人生のイベントであるため、最近は「生前に遺言書を作りたい」、「自分の財産を信託したい」という相談が増えています。

相談者の要望に沿った相続に関する提案をするために、相続委員会に所属する弁護士は、税金・不動産など幅広い知識を有するファイナンシャル・プランナーの資格も保有しております。

最近は事業承継を考えている方々のニーズにも応えられるよう、改正された事業承継税制に関するセミナーを実施して、定期的な情報提供も行っております。

相続分野に興味のある方はぜひ一度セミナーや相談会に参加していただければうれしく思います。

ちなみに、直近では、平成30年9月27日(木)に、当事務所が入っておりますビルの7階にて、私が講師を務める相続セミナーを開催させていただく予定です。お気軽にご参加ください。

 

離婚委員会の弁護士の大野智恵美です。

当事務所は、企業法務や労務問題の他にも、個人のお客様の悩みにお応えすべく、一般民事事件や離婚、相続といった家事事件の分野にも力を入れております。

そして、離婚分野においても、皆様により充実した法的サービスを提供できるよう、この度、離婚委員会を立ち上げ、僭越ながら、私が委員長を務めることになりました。

統計的には、婚姻した夫婦の3分の1が離婚すると言われており、離婚の問題は身近な問題であるといえますが、初めて離婚の問題に直面して、どのように進めてよいか迷われている方も少なくないかと思います。

そのような方々にとって、今後の流れや話の進め方、加えて費用面でも分かりやすい説明ができるよう、相談時にお渡しする資料の見直しと修正を現在当委員会の取り組みとして行っております。

今後も、お客様のご要望を踏まえ、よりよい法的サービスを提供できるよう、資料やサービス内容を見直していきますので、ご相談いただいた際にご要望をいただければ幸いです。

 

弁護士雑記(FP試験に合格

弁護士としてのスキルアップのために、本年5月27日に、ファイナンシャルプランナー3級の試験を受け、無事に合格いたしました。

弁護士が受ける相談の中で、相続に関する相談が占める割合が最近増えつつあります(前頁掲載の委員会の内、私は相続委員会に所属しております)。弁護士は当然皆司法試験に合格していることから、法律的な素養についてはある程度備わっているといえます。ただ、相続の相談に完璧にお答えしようと思った場合には、法律の知識のみならず、税や不動産に関する知識など、幅広い知識が要求されます。このような税や不動産に関する事について、適格なアドバイスができず歯がゆい思いを感じていたことをきっかけに、ファイナンシャルプランナーの資格を取ることを決めました。

受験を決めたのが4月の頭頃でしたので、勉強期間としては1ヶ月以上ありました。もっとも通常の弁護士業務をこなしながらの勉強となるので、まとまった勉強時間を確保できるのは週末のみという状況でした。

私の勉強法ですが、これは司法試験の受験時代から全く変わっていないんですが、とにかく過去問を繰り返し解くということです。ほとんどの資格試験はこの方法で合格できるのではないかと思っています。教科書を眺めて覚えられるような天才の方ならば、全くそんな勉強をする必要はないと思うのですが、おそらく私を含め普通の人にとっては、教科書の中身を丸暗記するなんていうことは不可能でしょう。

そうすると、一番効率のいい勉強法は、試験に出る範囲だけ勉強する(=過去問を繰り返す)ということだと思います。過去問を繰り返すと、試験にでる知識と出ない知識の峻別ができるようになり、余計な勉強をする必要がなくなります。過去問の1週目は、当然ほとんどの問題を間違えますが、それでいいんです。間違えた問題を繰り返して解くことによって、段々と知識として定着していき、間違える問題の数は劇的に減っていきます。そのため、私は圧倒的に

「過去問を解く時間>教科書を読む時間」となります。

このような勉強法で、無事に1度の受験で、ファイナンシャルプランナー3級の試験に合格することができました。更なるステップアップのために、次はファイナンシャルプランナー2級の獲得を目指そうと思います。

余談ですが、私の妻もファイナルシャルプランナー試験に興味を持っていたこともあって、私が受験を決めたときに、妻も一緒に受験することになりました(注:妻は弁護士ではありません。)。妻も私と同様、過去問中心の勉強で無事に3級に合格することができました。一緒に勉強してくれた妻に、この場を借りて御礼を言いたいと思います。

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